2021.02.24

「施設でのお看取り」研修会

 

先日、私たちが訪問診療で伺っている住宅型有料老人ホームの研修会で、当院院長の野末が講師をつとめ、「施設での看取り」という題の講演を行いました。
これは今年の1月に、そちらの施設長さんから、依頼をいただいたものです。

筆者も院長に同行して研修会に伺いました。
参加者は20名ほど。ほとんどが介護ヘルパーさんで、そのほかは2名の看護師さん、施設長さん、事務の方でした。
会場は、入居者さんが映画上映を時々楽しむという落ち着いた感じの会議室。
施設のアットホームな感じが伝わってきます。

さて、講演の開始です!!会場は、プロジェクターでスライドをお見せする都合で、カーテンを閉め、灯りを消して、、、、 暗い中ですが、施設スタッフの方々は頷きながら、画面に全集中!



あい太田クリニックと院長の自己紹介が終わった後、写真にあげたテーマで話は進んでいきました。



どのお話も気になるかもしれませんが、2つ程中身をちらっとお伝えします。

クローバー 一つ目クローバー

講演途中、院長野末は、参加者の方々に問いかけていました。

「皆さんはどちらですか?」

1最期の時間を自宅で過ごしたいし、実現可能であると思う?」

2最期の時間を自宅で過ごしたいが、実現不可能だと思う?」

「皆さんが思う方に挙手してください!」

このブログを読んでくださっている皆さんはどのように思いますか?



これらの質問は実際にホスピス財団というところでアンケートを行った時になされたもので、その時は、

1自宅で過ごしたいし、実現可能だと思う・・・18%

2自宅で過ごしたいが、実現は難しいと思う・・・63.1%

という回答結果でした。

そして、その年、2012年の、がん死亡者36万人のうち、在宅死は1万人。
つまり、自宅で過ごせた人は、わずか、2.7%だそうです。
私は上記①の18%と実際の2.7%との大きなGAPに驚き、私たちの医療、看護、介護の力で埋めていきたい、、、と強く思った次第です。

クローバー もう一つ クローバー
私の印象に残ったのは、当クリニックで診ていた患者さんへの実際のインタビュー動画です。
自宅や、施設で最後の時間を過ごす癌患者さんに、院長が訪問診療、看護、介護サービスを利用する生活についてお伺いしています。
そのインタビューの中で、患者さんから、日々の生活の世話をしてくれる介護ヘルパーさんに強く感謝の気持ちを持っていると話されているシーンがありました。
施設のスタッフや、介護ヘルパーさんのお仕事の素晴らしさを改めて感じるものでした。
聴衆の中には介護員の方が多かったので、きっと感動されたことでしょう。

スライドを使った講演の後は、質問タイムです!!


「どこまで延命措置をすればいいのでしょうか。」

「訪問看護が入っていないお看取りはどうすればいいのでしょうか。」

「施設にエンゼルセットは必要ですか。」

など、施設のスタッフの方々は、どうやったら利用者さんに喜んでもらえるか。
納得の最期を迎えてもらえるか。と一生懸命に考えていらっしゃるようで、沢山の質問を頂きました。

今回のような研修会や講演会は、お互いに知識を高めるだけでなく、施設のスタッフの方々との交流を通して、信頼関係を深め、利用者さんや患者さんへのより良いサービスやケアを行っていくためにもとても大切な時間だと思いました。

今回、研修会講師の依頼をくださった施設長さんや参加してくださったスタッフの皆様、ありがとうございました。
また、機会がございましたら、よろしくお願い致します。



ハートハートハート
バレンタインデーも迫ったこの日、施設の方からハートハートと花ガーベラで彩られた素敵な感謝状をいただきました。



ハートハートハート

byキョン2

 

 

 

広報チーム
この記事の執筆者
医療法人あい友会

広報チーム (こうほうちーむ)

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